2016年8月30日火曜日

研究員の杉山友太さんの論文が「Glycobiology」に受理されました。

 2016年8月22日に研究員の杉山友太さんの論文が学術雑誌「Glycobiology」に受理(複数の研究者による覆面審査の末、掲載が許可されること)されました。この論文では人と腸内細菌との共生に重要である糖鎖構造を高効率で合成できる酵素(1,2-α-L-fucosynthase)の作出に成功したことと、この酵素利用してH抗原と呼ばれる糖鎖を糖タンパクへ導入する反応に成功したことが報告されています。

 杉山さんの感想は「この研究では、実験で使用するために必要な酵素を大量に精製・分取することが難しかった。ファーストオーサー(実験と論文執筆を主に行った人)として初めて論文を発表することができたので嬉しい!」でした。

 この論文を含め、これまでに研究室メンバーの名前の入った論文を15報、発表することができまし た。



このように研究室メンバーが入った論文はすべて居室のドアに掲示しています。
杉山さんの論文も雑誌に掲載する形式ができ次第、ここに掲示します。



 毎日このドアに掲示されている論文を見ると、研究に対するモチベーションがアップします。私・奈良にとってこの研究室で研究できる期間があと半年しかありませんが、私も学術雑誌に掲載できるようなデータをたくさん出したいと思います。

 杉山さん、本当におめでとうございます!

2016年8月23日火曜日

京都大学大学院農学研究科 応用微生物学講座 発酵生理及び醸造学研究室の方々が共同研究に来られました。

 82日から4日に京都大学大学院農学研究科 応用微生物学講座 発酵生理及び醸造学研究室の岸野重信先生、修士2年の渡邊寛子さん、修士1年の森川拓磨さんが共同実験をするために腸内細菌共生機構学研究室に来られました。


発酵生理及び醸造学研究室の方々はさまざまな種類の培地が入った21枚の96穴プレートに65種類の腸内細菌を培養し、生育の度合い(濁度)を測定しました。21枚分のプレートでそのような操作を行うことはもちろん大変ですが、さらに今回の実験では、固体を含む液体培地を使用していたため、通常私が使用する液体のみの培地に比べプレートへの分注作業に苦戦したようでした。


実験方法についてメモを取る渡邊さん。
 
 発酵生理及び醸造学研究室の学生のお二人は今まで96穴プレートやマルチチャンネルピペットマンを用いた実験をしたことがありませんでした。実験後に渡邊さんは、「もっとしっかりとイメージトレーニングを行ってから実験すれば効率よく作業できたかもしれない。」
森川さんは「一度に複数の穴への培地の分注や濁度測定を可能にするマルチチャンネルピペットマンや96穴プレートなどを用いても、21枚のプレートを用いた実験は大変だった。でも今回の実験を通してそれらの器具の使用方法を学べて良かった。」と話していました。


嫌気チャンバー内で実験をしている森川さん。


 また、83日の夜には、「和食処 山ごぼうに行き、懇親会を行いました。「山ごぼう」では石川県のお酒や郷土料理を楽しむことができました。その中でも特に岸野先生は日本酒「手取川」をお気に召したようでした。


話が盛り上がり、終始笑いの絶えない懇親会になりました。



 発酵生理及び醸造学研究室の方々、3日間お疲れ様でした。

2016年8月16日火曜日

学部4年の平野さんと前田君が平成29年度の石川県立大学大学院修士課程の推薦入試を受験し、見事合格しました。

 学部4年生の平野さんと前田君が石川県立大学大学院修士課程の推薦入試を受験しました。この大学院推薦入試は一般の入試よりも約1か月早く行われます。
 
 7月30日(土)には試験科目の一つの「個人面接」が行われ、2人はそれぞれの研究内容を説明し、面接官(応用生命科学専攻の先生方)からの質問に答えました。同じ研究室以外の人に研究内容を説明することは2人にとって初めての経験でした。そのため面接の前日も、研究室の先生や研究員、学生を相手に何度も練習をして、「相手に分かりやすく説明する力」を身につけていました。

 面接後の平野さんの感想は「面接練習では、自分が思っていることを伝えることに苦戦したが、本番では、相手に伝わっているか確認するために面接官の表情を伺いながら、話すことができたので良かった。」、前田君の感想は「面接前はかなり緊張したが、面接官の笑顔を見たら緊張がほぐれた。暗記した内容を棒読みで話すのではなく、抑揚をつけて話すことができた。」でした。
 2人とも良い発表ができたと満足していましたが、改善点も見つけたらしく、平野さんの改善点は「質問に対する的確な答えをすること」、前田君の改善点は「研究内容に関する知識を身につけること」でした。



面接後の平野さん(左)と前田君(右)。
面接後なので緊張がほぐれ、2人とも晴れやかな表情です。









 8月12日に推薦入試の結果発表があり、2人とも推薦入試に合格していることが分かりました。2人ともおめでとうございます!



合格者の受験番号が表示された掲示板の前での写真。
自分の受験番号を見つけて2人とも安堵していました。
推薦入試合格者4名中2名が私たちの研究室のメンバーです。




 今後も卒業研究の発表など、研究内容を他分野の研究をしている方に発表する機会はたくさんあります。その時にはより納得できる発表ができるよう、2人とも頑張ってください。

2016年8月9日火曜日

石川県で最も標高が高い山「白山」に登りました。

 今回から来年の3月まで再び私・奈良がブログの更新を行います。

 2016年8月6日に「白山」に登りました。白山は石川県と岐阜県、富山県、福井県の4県にまたがる山で、富士山、立山と並んで「日本三名山」に選ばれるほどの有名な山です。

 山の中腹にある駐車場から登山道入り口までバスで行き、入り口から頂上(標高2702 m)までの道のり約13 kmを歩きました。私は週に3回以上のランニングを5年間続けていて、白山よりも標高が高い富士山に3回登ったことがあるので、白山は簡単に登れるだろうと思っていました。しかし白山の登山道は富士山の登山道に比べて急坂が多く、岩が沢山転がっている歩きにくい道ばかりでした。そのため私は登山開始から20分も経たないうちに息切れをしてしまい、富士山登山の時よりも辛い思いをしながら登りました。しかし周りのきれいな景色を見て癒されながら、



当日は天気が良く、遠くまで緑が広がっている光景を見ることができました。





3時間半かけて頂上まで登り切りました!






標高2702 m地点に立つ私。疲れすぎて引きつった笑いしかできませんでした。


頂上からは、火口跡と考えられている「神秘の湖」を見下ろすこともできました。



神秘の湖。3年前(下の写真)に比べて小さくなり、数も減っていたということで、残念でした。
3年前に友人が同じ場所から撮影した神秘の湖。


 駐車場まで行く最終便のバスに乗り遅れる恐れがあったので、復路は走って下山しました。そのため次の日は腰から足まで筋肉痛になりました。

 来年3月には大学院を卒業し、石川県を離れることになるので、その前に白山を登ることができて良かったです。